「テニスの王子様」第39巻の感想。  自分的には実質クライマックス! 手塚vs真田 立海大附属・全国大会編①

Yu-Taです!

 

この記事は、

テニスの王子様」を、

イケメンがたくさん出てくるギャグマンガ

または、

新しい形態のダークファンタジー

だと思って読んだ感想になります。

 

第39巻「勃発!焼肉バトル」

 

★あらすじ★

最初の3話は焼肉バトルのお話なので省略。

 

ついに決勝戦

青春学園vs立海大附属

部長の幸村精市が加わって、

最強となった立海

 

対する青学は、リョーマが軽井沢で足止めされ、

不在のまま当日を迎える。

 

ヘリで跡部と忍足、桃城が迎えに行っている間に、

第一試合開始。

 

シングルス3は、

いきなり頂上対決!

 

手塚国光vs真田弦一郎

 

誰もが待ち望んでいた対決。

そして、真田も手塚を倒すことを

この3年間待ち望んでいた。

 

全国制覇しても、

手塚を倒していない、というわだかまり

真田はずっと感じていたのだ。

 

手塚を倒すために封印していた究極奥義、

「雷」と「陰」で、

「手塚ゾーン」、そして、

百錬自得の極み」「才気煥発の極み」を封じる真田。

 

「雷」は雷のように、光の速さでどこにでも現れ、

落雷にも似たほぼ直角に曲がる打球で、

相手を恐怖ドン底に落とす。

 

「陰」は、一分の隙も無くし、

様々な行動パターンを匂わせることで、

「才気煥発の極み」でもプレーの行方を読めないようにする。

 

風林火山」から、「風林火陰山雷」になったの必殺技は、

真田のパワーもあり、

「手塚ゾーン」すら破った。

 

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絶体絶命のように見えた手塚だが、

「返せない打球ならば・・・・・・返さなければいい」

と、謎の言葉をつぶやく。

 

そして再び「雷」を打つ真田だが、

ボールはアウトとなる。

そう、手塚は「手塚ゾーン」を逆に使い、

相手のボールがアウトになるような外回転をかけていたのだ。

 

名付けて「手塚ファントム」

 

無敵のような技だが、

「手塚ゾーン」に比べ、

6割増の回転をかけねばならず、

治った腕にまた負担をかける手塚。

 

手塚の腕は限界に近づいていた。

 

そこまでする理由は、

もちろん全国大会を優勝することだが、

それ以外にも理由があった。

 

手塚は、この大会をみんなとともに優勝したら、

プロになるため、

1人ドイツに行くつもりだったのだ。

 

この試合が日本での最後の試合になるかもしれない。

絶対に悔いは残したくない。

 

その覚悟で手塚は試合に臨んでいたーー。

 

超人的に見えた真田も、

「雷」の高速移動を成し遂げるために、

脚に限界が来つつあった。

それでも真っ向勝負を続ける真田と手塚。

 

 

そして、

ゲームカウント5-4、

手塚のリード。

 

そのとき幸村は、立海3連覇のため、

真田にま真っ向勝負を捨てるよう進言する・・・・・・。

 

 

★感想★

ついに、ついに頂上決戦です。

手塚vs真田

 

ストーリー上は、

シングルス1が頂上決戦なのですが、

自分にとってはこの試合が一番です。

最後の戦いといってもいいくらいです。

 

手塚のために究極奥義をとっておいた真田。

そして、腕に負担をかけつつも、

「手塚ファントム」を打ち続けた手塚。

どちらもかっこいいです。

 

「無我の境地」のように、

強い技をコピーするのもすごいけど、

手塚や真田のように、

自分の技に絶対の信頼をおいて、

それを貫き通すのもかっこいい。

王者の風格を感じます。

 

 

 

そして、手塚が負けるかもしれないと感じたときの、

部員たちのこの表情。

 

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レギュラーたちでさえ、

この絶望感。

普段軽口をたたいていても、

手塚がどれほど心の支えになっていたかがわかる場面。

 

頼りになる兄のように、

手塚を思っていた部員たち。

 

それに答えていた手塚は、

とてもいい部長だったけど、

自分はだいぶ無理してたのかなぁ。

 

 

全国大会が終わったら、

手塚にはしばらく自分のためだけに、

テニスをやってもらいたい。

チームのためにというのはわかってるけど、

そのたびに腕を故障してたら、

プロになっても、長く続けられないだろう。

長く続けてるプロは、ケガも少ない。

 

弟のような部員たちのことを気にかけて、自分が無理するのは、

今まで部長としては仕方なかったのかもしれないけど、

これからは、

手塚には腕にあまり負担をかけずに、

テニスが強くなる方法を身につけてほしいです。

 

 

 

そして真田も、関東大会のときは、

ただただ怖くて邪悪なラスボスだったけど、

手塚と対戦していると、

お互い対等に対話しているので、

少し人間味が感じられました。

 

不器用で怖いけど、

テニスにかける思いはまっすぐなんだなぁ。

 

真っ向勝負というのは、

自分の100%のパワーを出し続けることだけでなく、

緩急つけても、

卑怯にはならないと思うのですが、

それが真田の信条なのでしょう。

 

 

ちなみに、「風林火山」の「雷」と「陰」は、

真田のオリジナルではなく、

風林火山」の元ネタの、

孫子の書物には、

本当に書いてあるらしいです。

 

甲府市のサイト。↓

https://www.city.kofu.yamanashi.jp/senior/kamejii/035.html

 

「其疾如風」その疾(はや)きこと風のごとく

「其徐如林」その徐(しずか)なること林のごとく

「侵掠如火」侵掠(しんりゃく)すること火のごとく

「不動如山」動かざること山のごとく


「難知如陰」知りがたきこと陰のごとく

     (味方の戦略は暗闇の中のように敵に知られないようにし)

「動如雷霆」動くこと雷霆のごとし

     (兵を動かすときは雷のように激しくなければならない)

元ネタまで知ってるとは、

さずが真田。

私生活まで武士っぽいのは伊達じゃないです。

 

 

さて、勝負のゆくえはどうなるのでしょうか。

手塚に勝ってほしいけど、

真田のことも気になります。